【著書紹介】『先生も大変なんです いまどきの学校と教師のホンネ』(江澤隆輔先生)

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目次

1 はじめに

本記事は、2020年3月発売の『先生も大変なんです いまどきの学校と教師のホンネ』(岩波書店)について、著者の江澤隆輔が皆さまに紹介する記事となっております。

2 書籍について

◎内容

近年、広く問題になっている教師の多忙化。日々教師の長時間労働などの状況が報じられていますが、当事者たちは「どう忙しいのか」、「実際どう感じているのか」などの本音は言いにくいものです。 そこで本書では、今の学校の実情や、実名・現役の公立学校教師が抱える悩み・思いを取り上げています。

◎類書との違い

仕事が減らない学校現場ならではのリアル、教師達の思いや意識、子ども達のためになる教育活動を行いたいけれど、労力には限界がある……そんなジレンマを現役教師が書いた本は今までそれほど多くありません。学校現場はそれらをどう感じ、どう動いているのか、または動いていないのか、教師の働き方改革が叫ばれている今だからこそ書きました。

◎こんな人に読んでほしい

教師はもとより、教師志望の大学生・子育て世代・退職した教師、その他学校や教育に興味のある全ての方に読んでいただきたいと思っています。

3 一部を紹介!

「つらい」「大変」「でも本音は言えない…」

多くの教師が過労死ラインを超える(なんと小学校教師の約3割、中学校教師の約6割!)ような、常識では考えられない学校現場の状況にもかかわらず、苦しさを訴えかける教師はほとんどいません。それは、教師が「聖職」であることが大きいでしょう。
大好きな子どもたちが楽しく学び活動するために、時間を惜しまず全身全霊で仕事に没頭する……昔から続くこのような教師像からすると、「定時以降も仕事が終わらなくてつらい」「土日の部活動が大変」とは訴えにくいものです。この「聖職」としての教師像はとても強固で、「時間や土日を問わず駆け回ってこそよい教師」という考えを持っている教師も少なくありません。

4 プロフィール

江澤 隆輔(えざわ りゅうすけ)

1984年福井県坂井市生まれ。福井県公立学校教諭。広島大学教育学部卒業後、福井市立灯明寺中学校、 あわら市立金津中学校、坂井市立春江東小学校と小・中学校に勤務。教師の働き方改革や授業改善への提案を、テレビや書籍等で積極的に発信し続けている。著書に『教師の働き方を変える時短』(東洋館出版社)、『苦手な生徒もすらすら書ける! テーマ別英作文ドリル&ワーク』(明治図書出版)、共著に『学校の時間対効果を見直す!』(共著、学事出版)、『中学英語ラクイチ授業プラン』(共著、学事出版)。YouTubeはこちら。(2020年3月時点のものです)

5 Amazonページ

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学校現場にエビデンスを! ~学校の当たり前を見直すために~(江澤隆輔先生インタビュー②)

7 読者へのメッセージ

『学校問題を社会問題に!』をテーマに、学校の現場を詳細かつリアルに表現しました。なぜ過労死ラインを超えて働く教師が増えてしまったのか、なぜ仕事を減らせないのか、減らそうとしないのか。そこには規範化された教師像がありました。教育に興味のある方全てに送りたい1冊です。
(編集:EDUPEDIA編集部 安藝航)

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