【教採体験談と対策法】福岡県 中学 数学

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目次

はじめに

本記事は、2022年度の教員採用試験(福岡県・中学・数学科)に合格した方へのインタビューを編集・記事化したものです。

実体験を踏まえた、志望理由書・面接・論文・模擬授業の対策方法やアドバイスなどについてお聞かせいただきました。(2022年12月7日取材) 

志望理由書

一次試験が終わった後、今までどのようなことをやってきたのかをもう一回整理し直しました。7月の一次試験が終わった時点で、志望理由書を書く準備を始めました。書いた志望書を大学の先生に見てもらい、何度も添削してもらいました。

一般教養

一般教養については、共同出版から発売されている全国過去問集を使用し、試験の1ヶ月以上前程からぱらぱらと見ていました。四字熟語や慣用句は必ず出題されるため、1ヶ月以上前から特に重点を置いて学習していました。

学習には、バスや電車の移動時間といった隙間時間を有効活用するようにしていました。

教職教養

教職教養の対策としては主に2つのことを行いました。1つ目は「自分で自分に授業をする」ということです。具体的には、自分で授業を行い、それを復習として見たり、複数人で担当を振り分け授業動画を作成し、みんなで共有したりしました。最初は授業を行うことに抵抗がありましたが、徐々に楽しいと感じるようになり、最終的には教職教養の対策ばかり行うようになりました。

2つ目は時事対策です。ニュースや、中央教育審議会が出した答申を見るという形で情報収集をおこなっていました。全て読んでいると時間が足りないので、いかに効率よく収集するかという点を意識しました。

専門教養~数学

福岡県・中等数学の教育採用試験の傾向について紹介します。出題方法は全部で13問で、始めの10問は選択式、残りの3問は記述式です。それに加えて、学習指導要領についての記述問題があります。

選択式問題では、確率やベクトル・積分についての問題が必ず出題されます。記述問題の3問には、微分・積分のどちらかについての問題と、ベクトル・数列のどちらかについての問題があります。最後の1問については、毎年異なる分野の問題がランダムに出題されます。

全体として難易度は簡単であり、短時間で多くの問題をいかに正確に解くことができるかという、時間との戦いになります。

フォーカスゴールドやチャート式などの参考書に収録された簡単な問題を全て解くことが、対策として有効であると思います。問題の傾向を踏まえると、時間があるうちは簡単な問題を何度も解いて量をこなすことが最も効果的でしょう。時間がない場合は、過去問をひたすら解くことをお勧めします。また、福岡県の問題だけではなく全国の問題を解くと、おおよその問題の傾向をつかむことができると思います。

面接

まず、人権教育については確実に聞かれるといっていいでしょう。

「あなたの思う人権教育とは何ですか?」
「どんな人権教育を受けてきましたか?」
「部落差別の問題」
「人権問題ってどんな問題が挙げられますか?」

以上のような質問により、正しい知識を持ってる人間かどうかを面接ではみられます。

答える際、私は人権問題としてどういう問題があるのか本当はどうなのかを自分の考えを作ってまとめて話すようにしていました。具体的な人権問題をいくつか挙げて、それは本当に正しいのかを考えるようにしていました。例えば現在問題となっている部落差別について、どういうところが問題であるのかといったことを、しっかりと自分の中で考えを持つことが大事です。

色々な人と質問し合い、面接練習を行いました。自らの意見を他の意見と比較し、良いと思った部分を真似してより良い答え方を探りました。

また、答えがすぐに思いつかないときも、意地でも答える、というマインドを作る練習もしていました。「わかりません」や「すみません、勉強不足なのでこの後確認しておきます」という答え方をせず、とにかく答えるということを意識していました。

専門教養の対策が、面接対策に繋がった部分も多くあります。先程自分で自分に授業をおこない、それを見返すことで対策を行っていたという話をしましたが(『専門教育~数学~』参照)、それによって物事の根底を理解することにつながり、例えば「学習指導要領がなぜできたのか」や「生徒指導提要がなぜ今年変わったのか」といった質問に答えることができました。

過去問を解いているだけでは、臨機応変に質問に答える力が身につきません。それだけでは質問の背景が理解できず、深い質問や変化球には答えることができないからです。そのため、質問が持つ意味を根底から理解する努力が必要であり、そのことが面接対策に繋がると感じています。

自分で自分の面接練習の動画を撮ってました。そうすると、自分がどのように相手に見えているかや、自分の癖、喋り方、表情がわかってきます。例えば、私には「あの」や「えー」といったフィラーを無意識に多用してしまう癖がありました。その癖を直すため、ひたすら自分の動画を撮ったり、ボイスレコーダーで録音したりして、自分の癖を模擬授業や本番で出さないよう練習していました。

「あなたは新任教諭として中学校に赴任することになりました。職員室で様々な先生の前で自己紹介をすることになりました。30秒であなたのこれから働く熱意を伝えてください。」

このように、質問によっては制限時間が設けられていることもありました。内容や熱意も重要ですが、制限時間が設けられた際に焦らないためにも、自分がどれ程のペースで話しているのかということの把握も大事であると思います。

①緊張していますか?

②あなたはなぜ数学同好会を設立したのですか?

③なぜ高校ではなく中学数学を志望するようになったのですか?

④今までどんなアルバイトをされてましたか?

⑤PDCAサイクルのうち最も大事だと思うのは何ですか?P?D?C?A?

⑥あなたが思う人権教育とはなんですか?

⑦どのように数学の苦手な生徒に指導を行いますか?

⑧どんな時にストレスを感じますか?

⑨教員の不祥事についてどう思いますか?

⑩職員室で自己紹介をすることになりました。30秒で自己紹介をしてください。

模擬授業

みんなで模擬授業をおこない、お互いの授業を評価し合っていました。また、それだけだと対策としては不足しているため、1人でも模擬授業をおこなっていました。

授業案作成のために、最初は「良い授業とはなんだろう」ということを考えます。そこから、自分に合った型を考えました。最初にこれを言って、次にこれを言って、次にだいたいをこれを言うというような型があれば、それにはめ込めばよいです。

構想するための時間は、試験本番では10分とか15分しかありません。しかし最初は1時間以上かかってしまいます。だから、色々な授業の方法を試してみて、制限時間内にいかに自分のやりやすい型にはめ込むことができるかという練習をしていました。

福岡県の模擬授業では場面指導の生徒の問題行動に関するものが多いです。

こういう問題が教室の中で起きました/学校全体でこういう問題が起きました生徒に指導をしてください」といった内容です。

このような場面指導では、「問題行動はいけない」ということを教師が言うのではなく、生徒に言わせることで生徒に納得させるということを意識していました。また、「あの時はこういうことできてたよね、でも今こういう問題が起きてしまっているよ。ではどうしないといけないかな」というように、論理的に考えさせることを心がけていました。

福岡県を目指している学生にメッセージ

教員採用試験を楽しんでほしいと思います。ただ教員採用試験のための勉強だと思ってほしくはありません。試験では、例えば「これはピグマリオン効果だからこういう試験をやったほうがいいのでは」といった教育の理論を考える暇はないかもしれません。しかし、それを勉強したか、勉強していないかということは結構変わってくると思います。だから、試験のためだけに勉強をしたくないと思うのではなく、しっかりと役に立つということを意識し、むしろどうしたら役に立つのかなということを考えながら勉強することが大切だと思います。

編集後記

教員採用試験は都道府県によってかなり傾向が違うことがわかりました。しかしそれに対応しようとしすぎないことも大切だということも感じました。採用試験にむけて頑張る学生の皆さんにこの記事が届くことを期待します。

(編集・文責 EDUPEDIA編集部 般若莉子 塙 幸奈 濱田愛実)

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