モチモチの木1 豆太が見た三つのモチモチの木(シリウス)

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作成者:真帆 白川 (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

こちらの記事は、静岡県で30年間以上続く教員サークル、シリウスのホームページに掲載されている教育実践法の一つをご紹介しています。
http://homepage1.nifty.com/moritake/

2 実践内容

モチモチの木は挿絵の素晴らしい作品です。
臆病な豆太が腹の痛くなったじさまを救うために、信じられないほどの勇気を発揮しました。臆病な豆太が大好きなじさまのために自分を変えたところに、この作品の主題があると考えます。

初めに児童が物語を一通り読んだところで、それぞれ1回目の感想を書かせます

児童がモチモチの木を読んで思ったこと

•豆太が泣きながら走ったら勇気があってすごい子どもだと思った。豆太がじさまを起こしてしょんべんに行くところが面白い。

•最後はすごくいいと思った。最後の弱虫のところがよかった。モチモチの木はいいと思いました。私は豆太が勇気のある子どもだなあと思った。。

•最初モチモチの木には名前がなくて、豆太がモチモチの木と名づけたのが違った。

•臆病でこわがりな豆太だけれど、霜月の二十日の晩にモチモチの木に灯がともると聞いたから、よいの口に寝てしまった。熊の鳴き声で目が覚めたけれど、しかし熊ではなくじさまが泣いていた。血が出ても痛くても怖くても泣き泣き走ってじさまを助けた。僕も豆太のような勇気がある子どもになりたい。優しい子になりたい。

•最初豆太は本当に弱虫だと思ったけれど、最後の方で強いんだなぁ、って誉めてあげたくなった。私も灯がともった木を見たいと思った。でも家でやったら家事になるからやめておく。

モチモチの木は豆太の家の庭に生えている木である。豆太には、この木の見え方が場面によって違います。その見え方の違いを本の読み方の違いで明確にしていきます。

モチモチの木の見え方の違いを本の読み方の違いで明確に

[青字・・・教員の発問]

豆太はモチモチの木を昼と夜に見ていますが、木の見え方は同じですか。

(「違う」の声)では、

夜の見え方は、初めと終わりでは違いがありますか。

昼と夜の見え方が違うこと、夜の初めと終わりでは違うことが確かめられました。こうして考えると、モチモチの木に対する豆太の見え方が〈昼〉〈夜の初め〉〈夜の終わり〉の三種類あることがわかります。 そこで、

豆太がモチモチの木に何と言ったり、どんなことを思ったりしていますか。文の中から探して見つけましょう。 

〈昼〉    「やい、木ぃ、モチモチの木ぃ、実ぃ落とせぇ」
〈夜の終わり〉「モチモチの木に灯がついている」

〈昼〉〈夜の終わり〉はすぐに見つけることができた。
〈夜の初め〉は、どこかをすぐに特定できなかったので、それらしいところをどんどん書き出させました。出されたものは次のものです。

〈夜の初め〉
・それじゃおらはとってもだめだ
・泣き泣きふもとの村まで走った。
・夜なんて考えただけでおしっこをもらしちまう。
・ぶるぶるだ。
・昼間だったら見てぇなぁ。
・空いっぱいのかみの毛をバサバサとふるって、両手を「わぁっ」とあげるからって
・モチモチの木を、それも、たった一人で見に出るなんて、とんでもねえ話だ。

こんなにもたくさんの〈夜の初め〉の見え方が出されました。

音読

[青字・・・教員の発問]

〈昼〉〈夜の初め〉〈夜の終わり〉で、見つけたところを場面に合うように読んでみよう。

〈昼〉〈夜の終わり〉については、先にあげた文を読んだ。班の中で一番、工夫して音読ができている人を選んで、みんなの前で読ませました。
〈夜の初め〉は、複数の文の中から、自分で選んで音読しましあた。その気になって読めば、読み方もずいぶん違うものになります。どんなふうに違うのかを尋ねてみました。

それぞれどんなふうに読みましたか。

〈昼〉     元気よく読む、いばって読む
〈夜の初め〉  怖そうに読む、ふるえながら読む
〈夜の終わり〉 元気よく読む、ハッとして気がついたように読む。

このように児童たちは、<昼><夜の初め><夜の終わり>でどのような読み方の違いがあるか明確にすることができました。

3 プロフィール

静岡県教育サークル シリウス
1984年創立。
「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない」これがサークルの主な柱です。

最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」という誰もがしている当たり前のことでした。思想、信条関係なし。「子どもにとってより価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。

4 書籍紹介

「教室掲示 レイアウトアイデア事典」(明治図書2014/2/21発売)

「学級&授業ゲームアイデア事典」(2014/7/25発売)

「係活動システム&アイデア事典」(2015/2/27発売)

「学級開きルール&アイデア事典」(2015/3/12発売)

5 編集後記

見え方の違いを文中から探すことで内容の理解ができると思います。そして、それを自分たちで音読すると登場人物の気持ちも読み取れると考えられます。音読は班のメンバー、学級のみんなの前でします。これは自分なりの表現を発表するので、児童の自信にも繋がるのではないでしょうか。
(EDUPEDIA編集部 白川真帆)

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