3けたの数・大きな数~算数の単元計画と授業づくり~授業展開①

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作成者:大和 信治 (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

「単元計画と授業づくり~算数の思考力・表現力を育てる~教材研究編」では、学習の繋がりや教材の準備の仕方を中心に単元計画の立て方をみてきました。
 本記事では実際の授業展開を紹介します。毎時間の学習がどのようにつながり、思考力・表現力の育成に向かうのかを中心にみていきます。
教材研究編

2 実際の授業

10でまとめて数える

単元の初めは、10でまとめて数える良さを感じるための活動です。1年生の復習です。
 5ずつ数えたり、10ずつ数えたり、いろいろな数え方が出ますが、「まとめて数える良さ」をノートに書いて全体で共有します。

位の部屋づくり

写真は、位を意識して数を数えるために用意したものです。
1の位は「1個」と数えるので「コッコちゃん」、10の位は「1本」なので「ポンくん」、100の位は1枚だから「まいちゃん」の部屋にしました。
 10の束と1個は算数セットのブロックを使います。100の紙は、10を10本分の大きさの画用紙で作り、配布後は真ん中に100、裏に名前を書いて保管しました。1人2枚です。1月の1000の位の学習でも使うので大切に使いました。
 位の数え方は単元を通して大切になるので、単元の初めのうちは毎時間の最初の10分程度を使って数の部屋づくりをしました。

タイルで宝つかみゲーム

位を意識するために、他にも、袋からタイルをつかみ班対抗で枚数を競う「宝つかみゲーム」をしました。
 写真はメンバーが取ったタイルの枚数を数える場面です。タイル10枚を1まとまりにして、10が10こで100にします。写真では「100が2つ、10が3つ、1が4つ、合わせて234」と数えます。これは毎時間の終わりにして、盛り上がって授業が終わります。

思考の評価①

ゲームや活動で数を位やまとまりで捉えることに慣れてきたら、思考評価のプリントです。
 問①は合成の考え方、問②は分解の考え方です。位の部屋づくりやタイルの数え方を生かして考えます。
 この考え方は後期の「1000より 大きい 数を しらべよう」でも出てくるので、「今回で完璧に分かるようにしよう」というよりは「後期に似たプリントをする時にしっかり思考・表現できるように今回の単元を進めよう」と思っていました。初めての課題ということもあり、少し難しかったようです。

後期プリント

6月の時点で1月のプリントのイメージを固めます。

数直線の前に計算の仕方を考える

教科書の順番では次に数直線と多面的な数の表し方を学習しますが、上の評価プリントの数字を図や言葉で表す学習をいかすために、計算の学習を先にしました。
 「計算は答えだけ出れば良いのではなく、どうやって考えたのか人に説明できることが大切。(理由は、「答えだけだと答えを見ただけかもしれない。他の人に答えだけ聞いたのかもしれない。」「考え方はいろいろあるから、それをみんなで話し合って、1人では考えられないことが分かるようになる。」など)」と伝え、前時の考え方を振り返りながら自分の考えを絵や言葉で書けるようにしました。

思考の評価②

次に思考の評価プリント②です。写真は解答例です。足し算はできていましたが、引き算は難しかったようです。これも、後期の単元に繋げられるように解説をしました。

数直線と多面的な数の表し方

計算の学習が終わったら、残っていた数直線と多面的な数の表し方の学習です。
下は数直線の読み方のために作ったプリントです。1めもりの大きさが1なら良いのですが、5や10になると混乱します。
 「初めに1めもりの大きさに注目する」ことを意識できるようにヒントを多めに作りました。数直線の読み方は、この時間だけでマスターするのではなく他の場面で出てくる度に気を付けて身につけていきます。

数の多様な見方を考える

「数の多様な見方」を考える時間は、「860をいろいろな表し方をする」という課題を計画していましたが、その課題が早く終わった人には「同じように、1000をいろいろな表し方をしてみよう」という課題を出しました。これは思考A評価のための参考資料としました。

数の大きさ比べ

単元の最後は大きさ比べです。
まずは不等号の意味を押さえ、ノートにあるように練習しました。

A評価課題

技能の評価ですが、単に不等号を入れるだけでは単純なので、下の問題を作りました。
これもA評価をみるための課題です。

その他のプリント

下の2枚は自作プリントです。単元で大切になる考え方や知識を繰り返して身に付けるために、授業の最初や宿題に出します。

自作プリント

問題スクラップ

下の写真は、単元計画の際に縮小コピーしたプリント一覧から、単元で大切な考え方になる問題をスクラップしたものです。
 授業の後に「ここが足りなかったな」と思う箇所を組み合わせて宿題にしたり、授業の初めに解いたりします。他の教科と組み合わせると弱点克服の宿題プリントが簡単に出来上がります。

単元資料の保管

資料は授業の順番に重ねて保管します。評価や次年度の参考になる児童のノートやプリントもコピーして取っておくことで学年の蓄積になります。

3 おわりに

本記事では、教材研究をしながら考えた単元計画を実際に授業するために、どのような教材を準備して、どんな順番で授業を進めたのかを紹介しました。
 次の記事では、本単元が9月・1月の単元とどうつながっているのかについて、実際の児童のプリントを中心に紹介していきます。本単元で用意した課題が、既習を生かした算数の思考力に少しずつ繋がってきた様子をご覧ください。

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