1桁のたし算・ひき算をイメージして覚える【教材】【動画】

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1桁のたし算・ひき算は小学校の算数を充実させるために「重要」です

義務教育期間の勉強で大切な学習は何かと聞かれれば、私は「2年生の漢字」と「1桁のたし算・ひき算」と答えます。人によって答やその理由は様々違うと思いますし、私もその2つだけだと思っているわけではありません。しかし、この2つは重要で、これらができないばかりに、小学校はおろか中学・高校・大学まで躓き続ける子供は少なくないのではないかと考えています(誰か、大規模調査してくれませんかね)。漢字に関してはこの記事では触れず、「1桁のたし算・ひき算」に関して書いていきます。
小学校の算数で1桁のたし算は、1年生で習うのですが、後々の筆算に大きく関わってくるこの「1桁のたし算・ひき算」は、1年生ではそれほど突き詰めないまま、子供たちは2年生に進級してしまいます。四則計算の不出来は5年生のわり算まで響いてくるのです。

「小数のわり算」躓きの分析と対応【教材】

私は26年前に1年生を担任して以来、ほとんど1年生に関わることなく教師生活を送ってきたので、なぜ1年生の先生たちがもっと「1桁のたし算・ひき算」を突き詰めてくれないのかは、よくわかりません。
1年生で突き詰めなければ、2年生の担任が突き詰めるかと言うと、あまりそういう心意気でフォローをする教師はいないようです。3年生以降もフォローが十分ではありません。これは、日本の教育現場のボトルネック、弱点になってしまっていると思います。

学力保障 ~学校の荒れを防ぐための最優先事項

フォローがなければ

1年生では、たっぷりと時間がある中で、ゆっくりと数の学習をします。テストでも、時間を測って百ます計算をするのでなければ、1問(例:3+9=12)に30秒かかってもそれほど支障がありません。指を使って計算していても、1年生担任にしてみれば、それ程問題とも思わないのでしょう。1年生担任はたし算・ひき算を重要視していないというわけではないけれど、計算スピードについてはそれほど熱心に指導しているようではありません。元々計算が速い子供と、年齢が上がるにつれて自然に成長していく中でスピードが上がる子供が半数以上なのでしょう。しかしもし、「1桁のたし算・ひき算」を1年生で突き詰めなければ、指を使っているような子供たちは、どんどん算数の場面で落ちこぼされることになってしまいます。

覚えてしまうまでやる

苦手意識がいつまでたっても取れず、劣等感と不全感にさいなまれるのはもったいないです。覚えるまでやればいいのです。九九の暗唱は機械的なのでとても覚えにくいのと比べて、たし算・ひき算はそこそこのイメージを持ちながら覚えられるので、まず子供のイメージの手助けをしながら覚えさせるといいと思います。指でイメージをしていると、なかなかスピードアップを図ることが難しいので、十玉そろばんを使うのはけっこういいと思います。

YOUTUBEにスモールステップ教材をアップ

今回は、動画を作ってみました。GIGAスクール構想が進められる中、素朴ですがこのような動画があれば、個別学習支援ツールとして使える教材になると思います。

これ↑↑↑を見ながら答を言う練習をすると、たし算・ひき算のイメージがつかめるようになってきます。スモールステップを設けていますので、だんだんスピードが上がってきます。スピードについていけたら、次のステップに進みます。LEVEL0a→0b→1a→1b→・・・→5a→5bと、順に進んでいってください。
①たし算の繰り上がりなし
②たし算の繰り上がりあり
③ひき算の繰り下がりなし
④ひき算の繰り下がりあり
の4種類を準備しました。
各種類で全部で45パターンあるので、22と23に分け、aとbの2系統に分けました。各レベルでaとbにして、和が1~10になる1桁のたし算を網羅しています。+LEVEL *aと+LEVEL *bはセットと思って、両方を学習してください。「+LEVEL 5b」↓↓↓になると、無茶苦茶速いですよ。

0aと0bには答が表示されますが、その後は表示されません。

1桁たし算・ひき算YOUTUBE動画チェックシート.xlsx

このYOUTUBE動画を見て、画面が変わるまでに答を言えたら上↑↑↑の、リンク先のエクセル表にチェックを入れて少しずつスピードを上げていきましょう。

①和が1~10までのたし算ビデオ

+LEVEL0a
+LEVEL0b
+LEVEL1a
+LEVEL1b
+LEVEL2a
+LEVEL2b
+LEVEL3a
+LEVEL3b
+LEVEL4a
+LEVEL4b
+LEVEL5a
+LEVEL5b
上記動画はパワーポイントで制作しています。授業や家庭で1つずつの過程を止めながら指導するには、下記のパワーポイントファイルをお使いください。

②和が11~18までのたし算ビデオ

++LEVEL0a
++LEVEL0b
++LEVEL1a
++LEVEL1b
++LEVEL2a
++LEVEL2b
++LEVEL3a
++LEVEL3b
++LEVEL4a
++LEVEL4b
++LEVEL5a
++LEVEL5b

上記動画はパワーポイントで制作しています。授業や家庭で1つずつの過程を止めながら指導するには、下記のパワーポイントファイルをお使いください。

パワーポイントを子供といっしょにやりながら、例えば、6+7であれば、
1.7のお友達は(7は10までに)【3】
2.6を【3】と3に分けて10にします。
3.3と10になったので【13】
といった手順を言いながら、答の部分【】を言わせます。

③繰り下がりなし ひき算ビデオ

-LEVEL0a
-LEVEL0b
-LEVEL1a
-LEVEL1b
-LEVEL2a
-LEVEL2b
-LEVEL3a
-LEVEL3b
-LEVEL4a
-LEVEL4b
-LEVEL5a
-LEVEL5b

上記動画はパワーポイントで制作しています。授業や家庭で1つずつの過程を止めながら指導するには、下記のパワーポイントファイルをお使いください。

④繰り下がりあり ひき算ビデオ

–LEVEL0a
–LEVEL0b
–LEVEL1a
–LEVEL1b
–LEVEL2a
–LEVEL2b
–LEVEL3a
–LEVEL3b
–LEVEL4a
–LEVEL4b
–LEVEL5a
–LEVEL5b

上記動画はパワーポイントで制作しています。授業や家庭で1つずつの過程を止めながら指導するには、下記のパワーポイントファイルをお使いください。

パワーポイントを子供といっしょにやりながら、例えば、14-6であれば、
1.6を4と何に分ける?【2】
2.14から4をひいて【10】。
3.10から2をひいて【8】
といった手順を言いながら、答の部分【】を言わせます。

たし算・ひき算の手順

この動画はあくまで足し算や引き算の手順をイメージを基にして覚えながら学習をすすめるための教材として作っています。計算スピードと集中力を本格的に上げたい場合は百ます計算・算数GOGOをお勧めします。

百ます計算で成果をあげる方法Ⅰ ~少しユル目の百ます計算指導の実際【教材】

ICTの導入で着実な成果を出す~算数GOGOの実践より

また、動画では、たし算の場合、「小さい方の数を操作する」ことを原則にしています(5は独特な動きをします)。1年生のたし算・ひき算に関する考察は、また別に下記リンク先の記事に書いてみますので、是非併せてお読みください。

四則計算の第一歩「1年生のたし算・ひき算」をどう教えるか

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