目次
1 一読しただけでは理解が難しい
賢治は「注文の多い料理店」「銀河鉄道の夜」など多数の童話残し、今でも親しまれている。
このやまなしは、クラムボンなど独特の表現が使われ、一読しただけでは作者が何を伝えたいのか分からない。難教材と呼ばれるゆえんである。
使われている色、川に降り注ぐ光の変化、出来事の推移などの物語を分析する手法を用いながら、賢治の伝えたかったことについてよりを深めていきたいと考えた。
まず、物語を一通り読んだところで感想を書いた。
やまなしを読んだ感想を書こう。「やまなし」という題の表すものは何だろう。
- 一読後の感想を読むと、やはり難しい、よくわからないというものが多い中で、テーマに迫るとらえをしている子がいた。やまなしの表すもの(象徴)を授業を通して伝えたい。
- クラムボンという作者しかわからない言葉を使っていいなあと思いました。クラムボンはどんな意味なのかと思います。カニたちが見た景色など、読んでいて分かるような景色などがたくさんあっていいなあと思いました。やまなしはカニたちにとって、どんなものかなあと思いました。
- やまなしを読んでクラムボンとか鋼とか不思議でものが出てきて、やまなしの話でないのか、と思ってどんどん読んでいくと、カニがカワセミを見つけたり、泡の対決みたいのがでてきて、絵もきれいだなぁと思いました。やまなしという題はカニがやまなしを好きだから。きっと作者も好き。
- 話に出てくるのは、やまなしではなくカニだった。これはカニの話でもあるのか。やまなしは自然にあるけれど、おいしくて生き物の助けになっている。
- 最後のところがいちばん面白かった。やまなしの意味はあまり分からなくて、やまなしが落ちてきて、何かが変わったような気がした。
次の時間は色について検討した。やまなしには様々な色が使われている。色の視点で物語を読み、そこから感じるものを出し合った。
2 [五月]と[十二月]を比べながら読む
[五月]と[十二月]に出てくる色を見つけよう。その色からどんな感じをうけますか。
こうして色がでてきてところで[五月]と[十二月]から感じるイメージを想像した。
[五月]
- 明るい感じ
- 涼しげな色
- 季節が変わる感じ
- 明るく透き通る感じ
- 楽しい感じ
- 温かい感じ
[十二月]
- 暗い感じ
- 黒色とか重い色
- 寒くなる感じ
- 五月より少し暗い感じ
- 寒い感じ
このような感じ方が出された。これらのものをまとめて
[五月]明るく楽しい感じ
[十二月]暗く重い感じ とした。
出典:シリウス/静岡教育サークル http://homepage1.nifty.com/moritake/index.htm
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