1 はじめに
前回に引き続き同志社大学に在学中に教員採用試験に合格されたSさんに、教員採用試験の試験対策方法や、アドバイスについてお話を伺いました!今回の記事では専門教養や集団討論を中心にお話を伺いました。併せてこの記事もご覧ください。
教採体験談インタビュー 第1弾(Sさん・高等学校) その1
2 専門教養について
意識したことを教えてください。
過去問の使用開始は大学4年4月でしたが、実はほとんど勉強はしてません。英語科を選択したので、専門教養は英語面接のみでした。英語面接の対策としては、個人的に英会話学校に通ってたのですが、そのほかでは学習指導要領の英語版を読み込んだり、逆に自分で英語にして説明したりしてました。
やっておいて良かったことは何ですか?
学習指導要領の、科目目標やその説明を英語に直し、それを把握しておいたのは役に立ちました。また、英語で話すことに関してはそもそも機会を作っておいて良かったと思います。英語科に関しては、最低限英語の能力を地力としてつけていれば特に問題ないと思います。
3 面接対策について
どのような練習をしましたか?
面接対策は大学4年5月から始めました。主にテーマに合わせて自分の意見や考えを、PCで打ち込んでアウトプットしていました。また、大学主催の面接練習に参加しました。
内容面、形式面で対策にあたって意識したことは何ですか?
適切な知識と、頭でっかちにならない自分の意見を示すことを意識しました。
やっておいて良かったことは何ですか?
自分なりのアウトプットをすることです。いろんなテーマについて自分の意見を一度丁寧に書き出しておいたことで整理できました。自分なりにアウトプットして準備しましょう。それで自信をつけてください。
4 模擬授業について
どのような練習をしましたか?
具体的な対策を始めたのは大学4年の4月~5月でしたが、4~5月はあくまでも内容を見始めた程度です。実際にしっかりした練習を始めたのは8月の2次試験直前の1~2週間程度でした。親を相手に、実際の試験形式で練習していました。
実は他の出題内容と比べて一番対策しにくかったのが模擬授業です。本番直前までテーマが明らかにならないからです。テーマに沿って考えや知識を踏まえながら話をしなければならないため、事前の準備をしたくてもなかなかできませんでした。
どのように模擬授業をを考えましたか?
形式は「10分間で、~~~について○年生に話してください。」と言うものです。15分程考える時間をもらえました。「テーマで最も伝えなければならないこと」、「自分がそれについて思うこと」、「それはなぜか。」等をテーマを派生させていき、それに沿って授業内容を考えました。ある程度コンテンツが出たら、自分なりの授業の構成に当てはめていきました。
自分の授業の工夫点、意識したことは何ですか?
滑舌が悪いこと、早口になってしまうことが欠点だったので、はっきり、かつゆっくりと話すことを意識しました。あれもこれもと言いたくなってしまいますが、要点を絞って、それを丁寧に伝えることはとても大切でした。
やっておいて良かったこと、本番に際してのアドバイスをお願いします。
実践練習です。実践練習は、人を相手に緊張感をもってやらないと分からないので、欠点が洗い出せて対策できたことが良かったです。普段通り、自分の強みをベースにした話し方ができれば自信を持ってやれると思います。
5 集団討論について
本番の内容はなんでしたか?
「学校は地域と連携することが重要ですが、あなたならどのように進めていきますか?皆さんで話し合ってください。」というような感じだったと思います。
本番中意識したことは何ですか?
普段通り話すことです。みんなが意見を言いやすいような、テンポの良いかつ笑いながら話せる空間作りを意識しました。
本番に際してのアドバイスをお願いします。
自分の言いたいことを言って終わってしまったり、便乗・迎合の発言のみにとどまってしまったりするのではなく、討論の進行・発展に貢献し、みんなで建設的に議論できるようなスタンスを目指すと良いと思います。
6 全体を通して
教員採用試験対策として、模試をどのように活用しましたか?
4月に1度受けましたが、自分の勉強量でどのくらいの位置に来るのかを確認しました。
全体を通して困ったことはなんですか?
人と一緒に話し合ったり、考えを聞いてもらったりする機会があまりなかったことです。自分は完全に自信をつけて臨みたい気質なので、自分が満足するまでフィードバックを得られなかったことが悩みでした。そのため面接や模擬授業の対策は、人からの客観的なフィードバックは必須です。
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8 編集後記
教師という職業柄、多くの能力がまんべんなく求めらているため、自分が苦手としていることを早いうちから計画的に対策していくことが必要だと感じました。
(EUDPEDIA編集部:安藝 航)
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