九九の暗唱 ~スモールステップでじっくり取り組む

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しんどくなく、スモールステップで

2年生にとって九九の暗唱はある意味大きなイベントです。その指導には教師の考え方が結構反映するのではないでしょうか。

私自身があまり暗記を得意としないので、ガンガンに指導するのは好きではありません。そこで、そこそこ適当にやっていれば力がつくやり方を紹介します。

内容は似ていますが、下の記事も是非ご参照ください。

九九暗唱の鍛え方・九九の聞き方 ~全員が九九を言えるように

また、下記のプリントに関する記事も是非ご覧ください。

九九の暗唱が苦手な子供をサポートするプリント ~ゆっくり楽に確実に【教材】

九九カード

下記のような簡単な表を持たせました。教科書の最後のページに貼らせます。できたらハンコを押すか、シールを貼るか、してあげます。
実にシンプルです。

各段を15秒で暗唱

各段を15秒で暗唱できることを目標にして、10秒はオプションということにしました。また、1~9の段までを2分で暗唱することを目標にしました。このタイムは、厳しい目であるかもしれません。学級の様子によって変えればいいと思います。

主旨を説明する

「どうしてこんなもの暗記しなきゃならないの」という子供は絶対にいます。確かに、九九の学習時に具体的な必要を感じることは難しいです。私も2年生の時、暗唱できたのがクラスでビリから2番目だったのはその疑問が解消できないせいもあったのだと思います。九九は後の勉強のために覚えざるを得ない、単に足し算をさっさとするためのものだということをちゃんと子供に伝えます。

ミニ先生

九九を聞くのは面倒です。まあ、時間を割いて、一緒に苦労して、できたのを喜んであげるいい機会でもありますが。時間がない方は、子供同士でストップウォッチを持たせて、聞き合いをさせてみてください。先行して暗唱ができている賢い子供を何人かミニ先生にしてミニ先生に合格をもらってから先生のところに言いにこさせるというのも行列を長くしない手です。

ストップウォッチが十分になければ、パソコンルームでパソコンにストップウォッチソフトを入れてやるのも面白いです。ベクターにフリーのものがけっこうあります。

部分練習を重点的に

「6×8」を間違ったら、「6×1」からやり直させるのではなく、「6×8」を5回言わせましょう。うまくいかないときに、苦手な部分を重点的にやらないですぐ全体をやってしまうのは非効率的で、子供が嫌気をさしてしまうパターンです。

様々な方法で、様々な角度から

暗唱して、耳で聴いて、プリントに書いて、コンピュータを使って等々と、アプローチの仕方を変えてやらせましょう。コンピュータは問題が多くてスモールステップ、即解答を出してくれる算数GOGOが有効でした。是非使ってみてください。

時間をうまく使う

ついでに、九九の学習期間は指導書の時間配当などを見るとものすごく多く、長いです。いったいみんな、約2ヶ月もの間、何をさせているのだろうかと思います。期間が長いのはなかなか覚えられない子供にとってはいいかもしれないけれど、そんなに時間をかける必要があるのかなあと思います。早い子供は単元開始前からすでに十分に九九を言えます。私は九九の暗唱を聞きながら、「算数GOGO」

算数GOGO(GIGAスクール用フリーソフト)~個人個人に確実に計算力を! | EDUPEDIA

をさせていました。九九の暗唱を聞くには時間がかかりますので、時間を作るためにコンピュータでお絵描きをしたり、模様の模写をさせたりしていました。

学習は家庭の協力には期待せず学校で保障することが原則だと思っていますが、家庭での協力もあるとありがたいです。保護者には以下のようなことを書いてプリントにして渡しました。

 少ししんどいことを毎日続ける

少しずつレベルアップしながら繰り返してあげることが大切です。(すごくしんどい事に挑戦させるのもひとつのやり方ではありますけどね。)

 その子に応じた具体的な目標を持たせる

漠然とがんばらせるのではなく、具体的な目標を決めて取り組ませるようにします。タイムを計るのもひとつの方法だと思います。例えば九九では、「1から9の段まで全部を2分30秒」を目標にしています。2学期中にこの目標を達成できればいいなと思っています。しかし、九九は子供によって得手不得手があります。苦手な子どもはもう少し余裕を持たせて、得意な子どもにはもっと速い目標を持たせてあげてください。

苦手なところ(一部)を繰り返す

できないことはついつい最初から最後まで全部を練習してしまいますが、それでは能率が上がりません。例えば九九で7の段の7×6が苦手なら7×6を5回繰り返すようにします。

気長に

できない所を責めるのではなく、少しできるまでがんばらせて、できた分を一緒に喜ぶ。あまり追い詰めてもいけませんし、緊張感がなくてはマスターできません。

様々な方法で

学校では、暗唱して、耳で聴いて、プリントに書いて、コンピュータを使って等々と、アプローチの仕方を変えています。ご家庭でも、さまざまな方法で飽きずに続けられるように工夫をしてあげて下さい。

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