【指導案集】わたしたちの国土/あたたかい土地のくらし・寒い土地のくらし（小5・社会）

2019 2/19

1　はじめに

本記事では、小学校5年の「わたしたちの国土」の単元より【国土の地形の特色】に関する指導案や参考になる資料について、EDUPEDIAサイト内、またはインターネットで閲覧できる記事を紹介いたします。
各教室の実態や先生方のスタイルに合わせてアレンジすることで、より良い授業のヒントになることと思います。

※本単元について、学習指導要領の第5学年では、次のように示されています。

目標（1）我が国の国土の様子，国土の環境と国民生活との関連について理解できるようにし，環境の保全や自然災害の防止の重要性について関心を深め，国土に対する愛情を育てるようにする。

内容（1）我が国の国土の自然などの様子について，次のことを地図や地球儀，資料などを活用して調べ，国土の環境が人々の生活や産業と密接な関連をもっていることを考えるようにする。

ア　世界の主な大陸と海洋，主な国の名称と位置，我が国の位置と領土

イ　国土の地形や気候の概要，自然条件から見て特色ある地域の人々の生活

ウ　公害から国民の健康や生活環境を守ることの大切さ

エ　国土の保全などのための森林資源の働き及び自然災害の防止

2　目次

小学校しゃかいノマド(社会ノマド)「5年　温かい土地のくらし　指導案（単元計画）」
先生のための「ミニネタ博物館」「あたたかい地方とさむい地方のくらしの比較の授業のネタ」
雪国とおかまち（十日町市役所）「雪国のくらし」
吉井洋一「寒い土地のくらし～教科書を資料として使う社会の授業～」
EDUPEDIA「国土」というキーワードの学習指導案・授業案・教材一覧

3　実践紹介

①小学校しゃかいノマド(社会ノマド)「5年　温かい土地のくらし　指導案（単元計画）

はじめに石川県の家との比較を通して、沖縄の家の特徴を各自が見つけます。その後、意見交換をしていく中で、台風・暑さという沖縄ならではの特色に対応した家作りであることを発見。年中暑く、台風が多く、雨がたくさん降る湿気の高い気候であることに気づきます。そこで、この気候を生かした特産物をリサーチ。パイナップル、さとうきび、冬でも暖かいということを活かした冬の菊栽培と、沖縄ならではの気候が特産物にも影響を与えていることがわかりました。最後に、沖縄のメイン産業とも言われる観光業に目を向けて、サンゴをはじめとした豊かな自然や独自の文化がたくさんあり、サンゴなどの自然を守ることが観光客の増加につながっているという授業展開になっています。

②先生のための「ミニネタ博物館」「あたたかい地方とさむい地方のくらしの比較の授業のネタ」

あたたかい地方の代表として取り上げられることの多い沖縄と、さむい地方の代表として取り上げられることの多い北海道。このふたつの地方を比較するときに考えられる共通するものを集めた面白いネタのサイトです。ピックアップされたものは、米・砂糖・桜前線ともみじ前線・昆布・電化製品・歴史と領土。米は、台風の通り道であるため稲作に適さない沖縄に対して、収穫高は高いものの単位面積当りの収量は他より低く限られた地域でのみしか栽培されない北海道と、稲作のしにくい土地というつながりがあります。また、砂糖は沖縄ではさとうきび、北海道ではてんさいと、それぞれの気候に適した作物を育てています。その他、硬めのネタから思わず笑ってしまいそうなネタまで、様々な授業の切り口として活用できそうです。

③雪国とおかまち（十日町市役所）「雪国のくらし」

全国の小学4・5年生のみなさんへ社会科の『寒い地方のくらし』に対応したページです

とあるように、雪国のくらしがわかりやすく記載されています。

上記のように、雪国ならではの様々な景色や工夫が写真をメインに丁寧に説明されています。例えば日常で目にすることが多い電話ボックスやゴミステーションも雪国仕様になっていること、この土地ならではの校舎やスキー授業の風景など、子どもが興味・関心を引きそうなサイトなので、資料としても利用できそうです。

④吉井洋一「寒い土地のくらし～教科書を資料として使う社会の授業～」

授業づくりの視点、単元目標および評価規準、単元展開と指導言例、本時の目標、指導言を中心とした本時の展開及び予想される児童の発言・行動、指導者の思い、と詳しく明記された社会科学習指導案です。教科書を資料として活用し、調べ学習を進めていく授業展開を提案しています。秋田県横手市を取り上げることで、人々の雪に対する工夫を調べ、雪の被害を克服するだけでなく、雪をうまく利用する考え方があることを学習を通して理解していきます。日常生活においてはマイナス面の多い「雪」と上手く付き合おうとする考え方は、「低い土地のくらし・高い土地のくらし」など他の地域のともすれば被害をもたらす自然現象に対する考え方との類似点が多いことに気づかされるでしょう。