職人技に触れてみよう! 伝統技術日本刀編⑦-柄巻師-

1 1.はじめに

 
本記事は文部科学省から許可を得て、文部科学省動画チャンネル上の「文化財のプロフェッショナル」を掲載させていただいております。下記のURLとあわせてご覧ください。
http://www.youtube.com/playlist?list=PL76F2B447B13008E4

また、本記事は「職人技に触れてみよう! 伝統技術日本刀編」の一部です。全記事を見ていただいた方が活用しやすいと思います。こちらもご覧いただけると幸いです。
職人技に触れてみよう!伝統技術日本刀編 
https://edupedia.jp/entries/show/990

2 2.概要

まず、柄巻師について紹介します。その後、まず、柄巻師について紹介します。その後、①柄巻師とはどういう職人なのか ②柄巻師の職人技とはどういうものなのかの2点を軸に、動画を用いながら迫ろうと思います。本記事と並行して下の動画を鑑賞されることをおすすめします。

日本刀の職人たちVOL6 柄巻師

3 3.柄巻師(つかまきし)とは

柄という刀を手に持つときのグリップの部分を補強し、握った時の感触を良くする職人です。

4 4.インタビューを通して、柄巻師という職人に迫ろう

三谷修史さん

一流の名工とは?(7:51~9:17)

やはりこの年になっても仕事場に入らないと寝られません。仕事場に入って作業することが憩のような気がします。人間は同じことを繰り返さないと、頭で分かっていても手が動きません。スピーディーさがなくなる、なんだか不恰好になっていきます。職人の場合、やはり目が大切です。いくら指先が器用でも、目が大切。年を取ると老眼とか乱視になり、物が歪んで見えます。自分にとっては歪んでなくても、相手にとっては歪んで見えるという差が生まれてしまうのです。それが一番どうしようもなく、良いものが見えなくなってしまいます。そのため、江戸時代も眼鏡はあったらしいです。

柄の巻き方についての文献はないのですか?(2:37~3:00)

弟子から弟子に伝達するものだから、本なんてありません。私自身、作業について書いたりしますが、本当のことは書けません。こうすればいいとかなかなか分からないからです。

一番神経を使うのはどこですか?(3:01~3:25)

ひつをつまむところです。つまみ方が悪いと、隙間が空いて出来が悪くなります。

5 5.柄巻師の職人技に迫ろう

柄を巻く(0:38~1:02)

柄巻(つかまき)は刀剣を操る時のすべり止めと手持ちをよくする目的で行われます。柄の補強と柄糸(つかいと)のズレ防止の工夫として鮫皮(さめがわ)を使いました。

なぜ柄の中に和紙をつめるのか(1:02~1:53)

クッション代わりです。握りをよくするためです。硬いと痛いです。弾力性があるのは和紙しかありません。本来は昔の武士が筆で描いたものを使います。というのも、墨は虫よけになるからです。

今使った道具はなんですか?(1:53~2:36)

天然ものです。いまの化学では作れない、柄巻師が伝統をつないで受け継いできた道具です。どこにも売っていません。自分たちでつくります。これがないと作業はできません。滑り止めのようなものです。材料はマチ網です。

柄に使う鮫皮とは?(3:26~4:30)

刀に巻く鞘は、必ず鮫皮を巻いてその上から柄糸を巻きます。その鮫皮は大昔から日本近海ではとれていません。1千年前から、全部輸入物です。いまでも鮫と言いますが、実際はエイ科の鮫です。

鮫皮の磨きについて(4:31~5:19)

とても時間のかかる作業です。磨き台に巻き、磨きます。磨くのにとても時間がかかります。最初は粗いブラシで汚いところをとります。その後、研磨剤を使って磨いていきます。

つや出しについて(5:20~6:47)

最後の磨きに、イボタを使います。これはイボタという木についた虫の分泌した白い粉を集めたものです。ウヅクリで磨きます。鮫皮を巻いてからつや出しを終えるまでの工程には非常に長い時間がかかります。宝石のように磨けば磨くほどきれいになります。

柄一本にどの位の鮫皮が必要になりますか?(6:48~7:50)

柄1本に鮫皮1個が必要です。非常に貴重です。鮫皮の表面にある親粒が大きいほど鮫皮自体も大きいから値段が高いです。戦後や戦中は物不足だったため、親粒がありません。なので、親粒の大きい鮫皮が使われている日本刀はおそらく下級武士ではなく、御殿様のものです。輸入品だから、身分が高くないと、良いものを手に入れることが出来ません。

6 6.おすすめサイト

日本刀についての情報が掲載されているホームページです。
○備前長船刀剣博物館 備前おさふね 刀剣の里
http://p.tl/X-d6
○公益財団法人 日本美術刀剣保存協会
http://www.touken.or.jp/index.html

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 井上頌美)

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