漢字学習~小学校で落ちこぼさないように!

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作成者: brigh さん

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漢字が読めないと・・・

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日本の教科書は日本語で書かれており、テストもまた日本語で書かれています(当然のことではあるのですが・・・)。また、3年生にもなると話し言葉の中にも熟語がはいってきて、漢字で書かれた文字が想像できないと、会話の内容が理解できないようになってきます。「ぜんしん」と言われて、文脈から【全身・前進・前身・漸進(斬新と区別できる?)・善心・前審】のどれであるかを判断するには、熟語がどのような漢字から成り立っているのかを把握している必要があります。
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漢字の書き取りができるに越したことはないです。低学年から担任がこつこつと漢字学習に取り組み、書き取りテストを積み重ねていれば、子ども達の国語能力はかなり充実したものになります。逆に、ひととおりの形だけを指導して、次々に落ちこぼしを生んでいけば、国語のみならず、他の教科にも悪影響を及ぼすようになってきます。漢字の学習は4年生にもなると熟語が多くなり、同時に普段の生活では使わないもの・見ないものが出てきます。例えばある教科書では、3年生で「歩道橋」が出てきています。3文字熟語ではあるものの、これは普段の生活で見かけるものです。ところが4年生では「印象」という言葉が出てきます。「印象」は目で見ることができません。大人でも「印象」の意味を説明するのは難しいと思います。

このようにして、漢字は学年が上がるにしたがって確実に難しくなってきます。ですから、国語力・全体の学力を高めていくには、きちんと語彙を増やしていくことが欠かせない要素です。ところが、どのクラスを持っても、漢字ができない子どもが必ずいます。特に高学年を持つと「よくぞここまで、今までの担任は放置してきたものだな」と思ってしまうような子どもがいます。本当に今までの担任が何もしなかったわけではなかったかもしれないですが、有効な手だてを見い出せなかったことは確かです。

漢字学習の遅れの原因は、一般的な学習不振のほかに、発達障害や学級崩壊の影響である場合もあるでしょうし、家庭の事情もあります。帰国子女や外国人の児童、病弱で休んでしまった児童に関しても、大きな漢字学習の遅れがある場合が認められます。

1年生の漢字ができない6年生(岡篤先生)

も、ぜひご参照ください。
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有効な手立てとは?

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落ちこぼしてしまった子どもたちを何とかすくうためには、行き当たりばったりで学習してもなかなかうまくいきません。落ちこぼし全般に対する「遡り学習」に関しては、次の記事を参考にして下さい。

学力保障 ~学校の荒れを防ぐための最優先事項

では、どうすれば漢字に関して「落ちこぼし」を救えるかということです。
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まずは、「読み」

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まずは、「読み」です。書くことはひとまず置いておいて、まずなんとか読めるようにしてあげることを目指しましょう。すらすらと各学年の新出漢字が読めるのかどうか、試してみると漢字の苦手な子供はかなりの確率で引っかかります。では、どうやって読めるようにするかです。

①漢字ドリル等の教材を読ませる。

各学年で利用している「漢字ドリル」を読ませてみましょう。大抵の場合、1ページに20問ほどが載っていますので、何人かの漢字が読めない子どもを集めて、「10問連続で読めた人から終わります」などとハードルを設定してみましょう。間違ったら、次の番号から、次の子どもが読んでいきます。

ただし、漢字ドリルなどの教材は、担当中の学年の漢字を学習する時にはすっと準備できますが、過去の学年に遡って準備するのはたいへんです。コンパクトにまとまっている教材で陰山先生の「徹底反復漢字プリント」がありますので、これを利用するのは有効かもしれません。各学年での新出漢字をコンプリートにまとめているので、非常に便利です。

②ひとつひとつの単語に対する読みを練習するために、パソコンでフラッシュカードを準備しました。

漢字フラッシュカード

記事をご参照してください。

③以下のリンク先の文章をすらすら読めるようにしてみて下さい。

 EDUPEDIAでは、下記の教材を準備しています。まずは、2・3年生の文章を準備しました。
次の記事を参照してください。
小学1年生新出漢字の読みが全部入った文章

小学2年生新出漢字の読みが全部入った文章

小学3年生新出漢字の読みが全部入った文章

小学4年生新出漢字の読みが全部入った文章

小学5年生新出漢字の読みが全部入った文章

小学6年生新出漢字の読みが全部入った文章

ストーリー性があるので子どもがあきずに読むことができます。また、前後の脈絡から推測して読むことができるので、短い文で書かれたものに比べると楽に読めると思います。漢字が読めない子どもを集めて、「○段落から○段落が全部読めた人から終わります」などとハードルを設定してみましょう。間違えたら、次の子どもにバトンタッチです。最初から読ませるのでなく、前の子どもが間違えた場所から1周したら終わりにします。読むのにつまって3秒したらアウトというようなルールを設けるとスリリングなので集中力を保ちながら学習が進みます。

全部を読むと8分ほどかかると思いますので、段落ごとに「合格」印をつけてあげながらやっていくのがいいでしょう。

このことについては、もう少し
少ない時間で適格な補習を~「補習」落ちこぼしをどうするか(2)
で、詳しく書いていますので、ご覧下さい。

クラスの子ども全員にこれを全部読ませる必要は全くありません。漢字の書き取りをチェックして、どうしてもできない子どもにまず読みをさせるという場合に活用するといいと思います。

できれば、書けるように

④読めるようになれば、書く事にも挑戦させましょう。

ひとつの学年が読み終わったら、書き取りの方もやっていきましょう。書き取りに関しては次の記事を参照して見て下さい。スモールステップで短時間のテストを根気よく積み重ねれば、驚くぐらいの効果があります。

繰り返し漢字テスト
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がんばれば成果が大きい

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日本に居住している限り漢字ができなければ不便であり、学習面のみならず、生活全般での大きなハンディとなってしまうことになりかねません。逆にいえば、難しいとは言うものの、日本に居住している限り、漢字に触れる機会は多いですし、得意になってしまえば(苦手意識が払しょくできれば)、学習面のみならず、ずっと楽に生活をしていけるという事です。学校で困ることが減るうえに、教師はずっと漢字に関してほめ続けることができる環境があるわけです。

教師がなんとか粘って中学年あたりで漢字に対する苦手意識を無くしてあげれば、子ども達にとっては大きな財産になります。小学校の学習の中で漢字学習ほど成果を上げることが他の学習に影響を与える分野はないでしょう。

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