本単元で身に付けたい資質・能力
日本の国力が充実し国際的地位が向上したことについて理解する。絵画・写真資料や文化財などの各種の基礎的資料を通して、情報を適切に調べまとめる技能を身に付けさせる。また、条約改正に向けた取り組みの特色、出来事や人物の関連や意味を多角的に考え、それらをもとに議論する力を養う。そして、条約改正に向けた取り組みについて、主体的に学習の問題を解決しようとする態度や、よりよい社会を考え学習したことを社会生活に生かそうとする態度を養う。
単元の評価規準
知識・技能
絵画・写真資料や文化財、統計や年表などの資料で調べ、必要な情報を集め、読み取り、条約改正、大日本帝国憲法の発布、日清・日露の戦争、科学の発展などを理解している。
思考・判断・表現
世の中の様子などに着目して、問いを見いだし、この頃の世の中の様子を考え、適切に表現している。
主体的に学習に取り組む態度
条約改正に向けた取り組みについて、予想や学習計画を立てたり、学習を振り返ったりして、主体的に学習問題を追究し、解決しようとしている。
単元の展開【1~9時】
1時 ノルマントン号事件と条約改正
・条約改正に向けての取り組みを個人で調べる。
・個人で調べたことを班で共有する。
・ノルマントン号事件に対して国民がどのように考えていたのかを班で調べる。
・班で調べたことを全体で共有する。
・条約改正に対する人々の思いを個人で考える。
・個人で振り返りを行う。(思考回路図)
2時 学習問題をつくり、学習計画を立てよう
・二つの年表の読み取りからわかったことや考えたことや知りたいことを個人で考える。
・個人で考えたことを班で共有する。
・班で共有したことを全体に伝える。
・全体で伝えたことを踏まえ、学習問題(例:「不平等条約の改正は、どのようにして実現されたのだろう。」)をつくる。
・学習問題に対する予想を全体で出し合う。
・学習問題を解決していくための方法(調べること・調べ方)について見通しをもつ。
・個人で振り返りを行う。(思考回路図)
3時 自由民権運動が広まる
・西南戦争など各地で起こった士族の反乱を個人で調べ、明治政府の諸改革との関連を考える。
・個人で調べ、考えたことを班で共有する。
・「自由民権運動の演説会」にせりふをつけ、人々が政治に求めていたことを班で考える。
・班で考えたことを全体で共有する。
・自由民権運動が何を求め、どのように広がっていったのかを個人で調べ、その影響について考える。
・個人で調べ、考えたことを班で共有する。
・個人で振り返りを行う。(思考回路図)
4時 国会が開かれる
・大日本帝国憲法の条文や制定までの過程、大日本帝国憲法下での政治の仕組みを個人で調べ、政府がどのような国を目ざしていたのかを班で話し合う。
・班で話し合ったことを全体で共有する。
・民間でつくられた憲法案を個人で調べ、人々がどのような願いをもっていたのかを考える。
・個人で調べ、考えたことを班で共有する。
・選挙が行われ国会が開かれたことについて個人で調べ、その意味を考える。
・個人で調べ、考えたことを班で共有する。
・個人で振り返りを行う。(思考回路図)
5時 日清・日露の戦い
・風刺画から、当時の東アジアの情勢を全体で読み取る。
・地図やグラフなどから、二つの戦争の様子や影響を個人で調べる。
・個人で調べたことを班で共有する。
・二つの戦争によって、日本と周りの国々との関係がどのように変わったのかを班で考える。
・班で考えたことを全体で共有する。
・個人で振り返りを行う。(思考回路図)
6時 日露戦争後の日本と世界
・日露戦争が国内に与えた影響や、国民がそれをどう受け止めていたのかを個人で調べる。
・個人で調べたことを班で共有する。
・朝鮮併合の経緯を個人で調べ、朝鮮の人々にとってどのような意味をもったのかを考える。
・個人で調べ、考えたことを班で共有する。
・不平等条約が改正された背景や理由を班で考える。
・班で考えたことを全体で共有する。
・個人で振り返りを行う。(思考回路図)
7時 産業の発展と世界で活躍する人々
・軽工業・重工業が発達し、生産力が向上したことを全体でつかむ。
・公害問題の発生について個人で調べる。
・個人で調べたことを班で共有する。
・日本人が国際社会で活躍するようになってきたことについて個人で調べる。
・個人で調べたことを班で共有する。
・個人で振り返りを行う。(思考回路図)
8時 暮らしと社会の変化
・産業の変化に伴って、人々の暮らしも変化したことを個人で調べる。
・個人で調べたことを班で共有する。
・米騒動や女性運動、全国水平社の運動、普通選挙運動を通して、人々が何を求めていたのかを個人で調べる。
・個人で調べたことを班で共有する。
・人々が求めていた社会のあり方と民主主義の考え方について班で話し合う。
・班で話し合ったことを全体で共有する。
・個人で振り返りを行う。(思考回路図)
9時 まとめる
・学習問題とキーワードを全体で確かめる。
・学習してきた条約改正が達成されるまでの出来事を年表に全体でまとめる。
・条約改正の達成を伝えるラジオニュースの原稿を個人でつくり、条約がどのようにして改正されたのかを考える。
・個人でつくり、考えた原稿を班で共有する。
・大日本帝国憲法下での政治の仕組みや選挙権の拡大について全体で確かめる。
・個人で振り返りを行う。(思考回路図)
学びの思考を可視化する「思考回路図」
思考を可視化し、学んだことを順序立てたり、目的を明確にしたりすることができるツールとして「思考回路図」があります。本単元では、「思考回路図」のゴール(目的)を明確に記し、ゴールを意識した思考(学んだこと)を時系列に沿って積み上げることができるようになっています。学んできた思考を可視化することができるので、ゴールに沿った振り返りをすることができます。また、完成した思考回路図からラジオニュースの原稿をつくるという学習活動の材料にもなります。

参考出典
・教育出版「令和6年度版『小学社会6』年間指導計画・評価計画」
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執筆者プロフィール
nanalalala
元小中学校教員。「思考を深める」(アクティブラーニング・思考回路図の活用など)、「安心して学ぶことができる」(ユニバーサルデザインを意識した授業計画・環境整備など)、「SST」「理解教育・インクルーシブ教育」などを意識し、教育活動・学習活動などに取り組んできた。現在は自身の経験を伝えるWebライターとして活動中。

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