はじめに
こちらの記事は、静岡県で30年間以上続く教員サークル、シリウスのホームページに掲載されている教育実践法の一つをご紹介しています。
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この記事は、6つのシリーズからなっています。是非、ほかの記事もご参照ください。
水産業のさかんな地域① 社会5年 ~お寿司一人前で、魚の捕り方がわかる(シリウス) | EDUPEDIA
水産業のさかんな地域② 社会5年 ~赤身の魚の白身の魚はどうやってとるか(シリウス) | EDUPEDIA
水産業のさかんな地域③ 社会5年 ~魚の生産量が減っているわけは?(シリウス) | EDUPEDIA
水産業のさかんな地域④ 社会5年 ~養殖漁業と栽培漁業のどちらがよいか?(シリウス) | EDUPEDIA
水産業のさかんな地域⑤ 社会5年 ~200カイリ問題を考える(シリウス) | EDUPEDIA
水産業のさかんな地域⑥ 社会5年 ~日本一の漁港は成田空港?(シリウス) | EDUPEDIA
漁獲量の変化
焼津漁港に見学に行く前に、釣り針を使った授業をした。これまで子どもたちは、魚の捕り方について学習を進めてきているが、まだ資料の中だけの知識にとどまっているので、実物を見て知識と実物の距離を近づけたいと願った。
カツオやマグロの釣り針の大きさはどのくらいだと思いますか?
と聞くと、子どもたちが手でその大きさを示してくれた。大きい魚ということはわかっているようだ。そこで本物の釣り針を見せた。あまりの大きさにみんなびっくり。私が口を開けて口の中に入れようとすると思わずみんなしかめっ面。
カツオの針はなぜ先が鍵になっていないと思いますか。
・カツオは一本釣りだから。釣ったときにカツオを後ろに飛ばすことができるようになっている。
・釣り針の違いから釣り方の違いについて気づくことができた。
漁獲量の変化というグラフを見て
さて次に、生産量の変化について学習した。
グラフを見てどんなことに気づきますか?
・沖合漁業が多いというは、日本の近くで魚を捕っているのが多い。
・養殖がだんだん増えてきている。
・沖合漁業は1998年が一番少ない。
・遠洋漁業がだんだん減っている。
・沖合漁業がだんだん落ちてきている。
・1986年から1990年に沖合漁業が一番多い。
・グラフを見ると、年々漁業の生産量が減っている。どうして魚をとるのが減っているかを考えた。
漁業の生産量が年々減っている。生産量が減っているのはどうしてだろう?(魚が減っているから・その他にも理由がある)
〈魚が減っているから〉と考え子が10名。〈他にも理由がある〉が4名。ここ数年、生産量が減っている理由を教科書や資料集から探すことにした。するといくつもの理由が見つかった。
〈魚が減っているから〉 10人
・一気にたくさんの人が魚を捕ったから。ゴミが捨てられたから。
・工場から出た毒や油が魚を殺しているんじゃないか。
・プランクトンが海中の酸素を奪うために、魚や貝が死んでしまう。
・赤潮による被害。海に船が沈没するなど、海に油が流れてから魚が死んだ。
〈その他にも理由がある〉4人
・魚の種類や量を厳しく制限するようになったから。
・漁業をやる人が減ってしまっているから。
・200海里漁業水域になってから。
・小さな魚ばかりが捕られるから。最近は養殖で育てている。
・外国の魚を輸入するから、捕る必要があまりなくなった。
・魚が減っているのは、働く人が減っているから。
200海里漁業水域・労働人口の減少・養殖漁業や栽培漁業の増加・輸入量の増加など、現在の水産業をめぐる状況が見えてきた。最後に
社会科見学で魚の生産量が減っているわけについて教えてもらおう
焼津漁港市場の方に実際に質問をしてみることにした。
「最近、魚の生産量が減っているのま、魚自体が減っているものですか?」と尋ねると、「カツオはそうでもないけれど、マグロは以前よりも減りました」という返事だった。200海里・輸入などの原因もあるが、魚自身も減っていることが分かった。
プロフィール
静岡県教育サークル シリウス
1984年創立。
「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない」これがサークルの主な柱です。
最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」という誰もがしている当たり前のことでした。思想、信条関係なし。「子どもにとってより価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。
(2015年1月時点のものです)

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