グループアプローチ(授業や体験活動など含む)には、表1に示す通りそれに特有の8つの効果があります(野島、1991)。そして、これらが高まった状態が「安心できる環境」であり、一日のほとんどを過ごす学級集団に必要なものであるのです(河村、2011)。
<特に大切だと思う項目とその理由>
- 愛他性:この項目はおもいやりにつながります。多くの学校の教育目標と関連します。
- 普遍化:特に中学生は「自分だけが」という偏狭な考えが生まれやすいです。「自分だけでない」を知ると安心します。
- 希望:身近にモデルがあれば自分もできるのではないかと思うようになります。
- グループ凝集性:クラスの団結につながります。担任がぜひ手に入れたいもの。
上記をもとに集団の成長度を測るアンケートを作成して見ました。
<活用例時期>
- 年度当初にこのような観点があることを知ります。
- 学期末ごとにアンケートをとります。
- 集団体験活動の後にアンケートをとります。→文面一部修正してください。
<事後の扱い>
- 各項目の平均値を予想します。
- 各項目の学級全体の平均値を算出し、折れ線グラフ化します。
- 男女別の平均値を算出し、折れ線グラフ化します。
- 自分の予想とのずれに注目します(そこが自分の盲点)。→反省材料とし、その項目を事後指導の重点とします。複数あれば優先順位をつけます。
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関連記事
学級集団を成長させる教師の言葉がけ(グループアプローチの効果の8観点から)(佐藤謙二先生)
https://edupedia.jp/entries/show/968
参考文献
野島一彦(編)(1991)『現代のエスプリ グループアプローチ』至文堂
河村茂雄(編著)(2011)『災害時にこそ問われる学級経営力 岩手・三陸編』早稲田大学出版会 http://p.tl/bPJw
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