1 はじめに
こちらの記事は、静岡県で30年間以上続く教員サークル、シリウスのホームページに掲載されている教育実践法の一つをご紹介しています。
シリウスのホームページはこちら→ 静岡教育サークル/シリウス
2 実践内容
日本国憲法についての学習をした。文語体で小学生にとっては難しくて「わけのわからない」憲法前文、これを小学生なりに理解させたいと考えた。まず最初に、
発問1 日本の中で一番大切にされているのは誰だと思いますか
子どもたちからは、天皇・国民・子どもの3つの意見が出された。
< 天皇 > 16人
- 戦争の時代に天皇陛下を大切にした。
- 天皇陛下のために戦ったから。
- 天皇陛下が車で通ると旗を振ったりする。
- ガードが堅い。天皇陛下が納得しないと新しい法律ができないと思う。
- 警官がいつも回りにたくさんいる。
- テレビとかに出て目立っている。
< 国民 > 8人
- 一般市民が大切にされていると思う。選挙とかして選ぶから。
- 国民が国の未来のことを考えていろんなことを決めている。
- 国民の意見も聞いて、国民がいないと政治が進まないし選挙もできないから。
- 国民がいないと国が成り立たない。
< 子ども > 7人
- これから期待しているから。
- 親にとって子どもは大事。これからの未来は子どもがつくっていくから。
- 子どもがいれば人類が滅びることはない。
指示1 日本では、誰を一番大切にしているか、日本国憲法に書いてあるので読みましょう。< 天皇 > < 国民 > < 子ども > という言葉が何回出てくるか数えてみましょう。
憲法前文を3つの言葉だけに限定して読んでいった。出たきた回数はそれぞれ、 < 天皇 >0回 < 国民 >11回 < 子ども >1回 だった。
この回数から憲法はどうやら、国民のために書かれたものらしいことに気づいた(第1条の解釈については小学生にはかなり難しいかもしれない)。しかし、憲法前文は子どもたちにとって「わけのわからない」ものである。読んでみて、出てきた言葉は「何だこれは」「全然わからない」であった。
そこで、憲法原文を子どもたちにとってわかる言葉だけを手がかりに読んでみることにした。
指示2 とにかくわかる言葉を全部書き出そう
日本国民・われらとわれらの子孫・国民・選挙・代表者・自由・戦争・平和
発問2 これらの言葉を手がかりにどんな国づくりをめざしているのか考えてみよう
- 国民のことを大事にしようとしている。
- 戦争がなく、平和な国を作ろうとしている。
- 選挙で代表者を決めようとしている。
発問3 憲法には3つの柱があります。この3つの柱には、憲法前文のどこに書いてあるでしょうか
これは子どもたちにとって難しかった。使われている言葉が難解であるので無理もない。「これだ」と思うところにアンダーラインを引いていった。
最後に、日本国憲法3つの柱は1国民主権、2基本的人権の尊重、3平和主義であることを簡単に説明した。
3 プロフィール
静岡県教育サークル シリウス
1984年創立。
「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない」これがサークルの主な柱です。
最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」という誰もがしている当たり前のことでした。思想、信条関係なし。「子どもにとってより価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。
4 書籍のご紹介
クラスがぎゅっとひとつになる!成功する学級開きルール&アイデア事典
5 関連記事
私たちのくらしと政治1 ~ 憲法前文の読み方(シリウス) | EDUPEDIA
私たちのくらしと政治2 ~ 平和主義について考えよう(シリウス) | EDUPEDIA
私たちのくらしと政治3 ~ 600円は人間らしいくらしか(シリウス) | EDUPEDIA
私たちのくらしと政治4 ~ 無料のサービス(シリウス) | EDUPEDIA
私たちのくらしと政治5 ~ 無料サービスのお金の出所(シリウス) | EDUPEDIA
私たちのくらしと政治6 ~ 学校たんけん税金編 (シリウス) | EDUPEDIA
私たちのくらしと政治7 ~ 政治と選挙(シリウス) | EDUPEDIA
私たちのくらしと政治8 ~お酒を飲むのは議員さんの仕事か(シリウス) | EDUPEDIA
私たちのくらしと政治9 ~ 内閣のしくみ(シリウス) | EDUPEDIA
私たちのくらしと政治10 ~ 裁判所のしくみ(シリウス) | EDUPEDIA
私たちのくらしと政治11 ~訳の分からない憲法前文の読み方(シリウス) | EDUPEDIA
私たちのくらしと政治12 ~ひどひど憲法を作ろう~(シリウス) | EDUPEDIA

コメント