1 はじめに
みなさんは、普段の授業でどれくらい図書館を活用していますか?
この記事では、EDUPEDIAに掲載されている「学校図書館の活用」に関する記事をまとめています。「実は一回も授業で図書館を使ったことがない!」という先生も、「図書館はよく利用しているけれど、もっとうまい活用のしかたを知りたい!」という先生も、ぜひこの1ページからご自分にぴったりの実践方法を見つけていただければと思います。
<ご紹介する記事>
①調べ学習を利用した読書活動
②「武士の世の中へ」源平の合戦を通してメディア・リテラシーを身につける-前半-(佐藤和紀先生)
③伝記を読んでリーフレットにまとめる(学校図書館活用データベース)
④よりよい学校図書館づくり~「文化の切れ目」から考える読書~
2 学校図書館の活用に関するEDUPEDIA記事4選
①調べ学習を図書館活用のきっかけに!
まずはじめに、調べ学習の際に図書館の利用方法を併せて指導し、図書館を活用した調べ学習を行った事例を取り上げます。
☆調べ学習を利用した読書活動
京都市教育センター研究科研究紀要より、子どもたち自身が調べ学習で活用した図書や資料を、互いに紹介し合う読書活動をご紹介します。
この記事で扱っているのは、小学校3年国語科の11月教材『動物とくらす』に関連した調べ学習の活動です。この調べ学習の際には、「学校図書館のしくみと利用」や「図書や資料の利活用」についての指導も単元指導計画の中に読書活動として取り入れ、図書の選択や活用についての知識の向上を狙いとして活動を行います。
この学習のまとめとしては、パンフレットを作成し、それを互いに提示して感想を共有してもらいます。このときに、できあがった作品の紹介だけではなく、活用した図書や資料も紹介するという読書活動を行います。
☆記事本文はこちらから。
※上の事例は小学校3年生の教材を扱ったものですが、他の学年における読書活動についても京都市教育センター研究科研究紀要よりご紹介しています。ぜひ併せてお読みください。
☆本の紹介を通して育てる主体的な読書(1年生向け)
☆グループ活動で育てる主体的な読書(2年生向け)
☆本の紹介を通して育てる主体的な読書(4年生向け)
②図書館の資料を使って歴史を読み解く!
次に、図書館の資料を活用して社会科の問いに取り組んだ事例をご紹介します。
☆「武士の世の中へ」源平の合戦を通してメディア・リテラシーを身につける-前半-(佐藤和紀先生)
☆「武士の世の中へ」源平の合戦を通してメディア・リテラシーを身につける-後半-(佐藤和紀先生)
一の谷の戦いで義経が行ったとされる「鵯越の逆落とし」は、本当に可能であったのか?
この問いについて問題解決学習を行うために、源平の合戦に関して書かれている新聞記事など複数の資料を比較しながら分析的に読むことで、逆落としが可能であったかどうか検証します。著者の立場の違いや媒体の違いなどによって歴史の解釈のされ方が違うことに気づかせ、子どもの批判的思考力やメディアリテラシーを育むことを狙いとした授業です。
この記事では、前半記事にてこの実践の概要や単元観、単元指導計画(10時間)を、後半記事にて授業の展開や使用図書の紹介、授業者のコメントなどを紹介しています。
※「メディアリテラシー」についての関連記事もぜひ併せてお読みください。
☆すぐに使えるメディアリテラシーのためのPowerPoint教材
☆ニュースの見方を考えよう~メディアリテラシー教育~
☆新聞で自ら行動する力を。——自分にできることを真剣に考え、行動する力を養う新聞教育
③本の紹介は原稿用紙に書くだけじゃつまらない!
つづいて、図書館の資料を活用した際にその資料を他の子どもたちと共有する工夫をご紹介します。
☆伝記を読んでリーフレットにまとめる(学校図書館活用データベース)
「LibraryNAVI」(ライブラリ・ナビ)という、1辺が斜めの用紙を蛇腹に折ったリーフレットの型をご紹介します。子どもたちには、本の内容やまとめ、自分の思ったことなどをこのリーフレットにまとめてもらいます。
ポイントは、折りたたんだときにジグザグにみえる5つの見出し。たとえ同じ本を読んだとしても、ここにどんな言葉を入れるかはその子どもによって異なるでしょうから、自分のリーフレットと他の子どものリーフレットを読み比べてもらうのもおもしろいかもしれません。
☆記事本文はこちらから。
※本の紹介方法についての関連記事もぜひ併せてお読みください。
☆本を調べて報告書を書く指導(はなまるサポート)
☆本の小箱を作ってお気に入りの本を紹介しよう(国語 指導案)
☆「読書新聞」でお気に入りの物語を説明しよう(国語 指導案)
④学校図書館をどの子にも開かれた場所に!
最後に、学校図書館そのもののあるべき姿についての読み物記事をご紹介します。
☆よりよい学校図書館づくり~「文化の切れ目」から考える読書~
この記事では、児童文学評論家の赤木かん子先生に、近年の読書傾向や図書館づくりについて伺いました。
多くの人は、図書館を小説などの「空想系」の本を読む場所だと勘違いしているのではないでしょうか。しかし実際には、図書館は自然科学に関する解説文といった「リアル系」の本を読む場所であるという認識を持つ必要があります。文学に寄りすぎた図書館を作ってしまうと、文学が好きではない子どもは「自分の読める本はない」と感じ、図書館に足を運ばなくなってしまいます。しかし、学校図書館は幅広い人に開かれた場ですから、どんな人に対しても「ここに自分の読める本はない」と言わせてはいけないのです。
☆記事本文はこちらから。
※赤木かん子先生の開催された読解に関する勉強会の内容をご紹介した記事もございます。ぜひ併せてお読みください。
☆読解をもっと楽しくするノウハウ(赤木かん子先生)
3 学校図書館の活用やそれに関わるテーマのおすすめ記事一覧
ここまでご紹介した記事を一覧にまとめました。気になる記事のあった方は、ぜひご一読ください。
☆「武士の世の中へ」源平の合戦を通してメディア・リテラシーを身につける-前半-(佐藤和紀先生)
☆「武士の世の中へ」源平の合戦を通してメディア・リテラシーを身につける-後半-(佐藤和紀先生)
☆すぐに使えるメディアリテラシーのためのPowerPoint教材
☆新聞で自ら行動する力を。——自分にできることを真剣に考え、行動する力を養う新聞教育
☆伝記を読んでリーフレットにまとめる(学校図書館活用データベース)
☆本の小箱を作ってお気に入りの本を紹介しよう(国語 指導案)
☆「読書新聞」でお気に入りの物語を説明しよう(国語 指導案)
☆よりよい学校図書館づくり~「文化の切れ目」から考える読書~
4 編集後記
学校図書館の活用に関する記事をご紹介しました。これらの記事が、子どもたちの学びを豊かにする手助けとなれば幸いです。
(文責:EDUPEDIA編集部 津田)
コメント